信用金庫というもの

信用金庫の役割

日本は、現在、金融ビッグバンにより、銀行と証券会社の相互参入や銀行でも信託業務が取り扱えるなど、銀行と証券会社の垣根が非常に低くなりました。それに加えて、外資系金融機関の参入などにより、金融業界では、競争が激しさを増しています。


また、地方自治体では、「平成の大合併」が行われ、市・町・村が合併してその規模が大きくなりました。また、今後、地方分権が現在よりも進むことが予想されますので、地域の金融機関の重要性は増すことはあれ、少なくなることはあり得ません。詳述:「『平成の合併』について」の公表 - 総務省


信用金庫は会員の預金として地域で集めたお金を地域への貢献のために使うことを理念として掲げています。また、信用金庫の融資は、会員限定と決められています。その会員の殆どは地域の中小企業や住民です。信用金庫は、地域で資金を循環させて地域経済に貢献するのです。


リスクが高いと言われる地域の中小零細企業に積極的に融資することが、相互扶助の実現となり、信用金庫の存在意義なのです。信用金庫が、利益を追求する銀行のようにリスクが高いからと言って、化し出しを渋ったり、貸し剥がしを行っては、株式会社で営利目的の銀行との違いはなくなり、それは、信用金庫の存在理念から外れてしまいます。


仮にリスクが高いという理由で融資を断り、それがもとで企業が倒産した場合、それは結果として、信用金庫がそれまで集められていたお金を集められなくなることを意味し、信用金庫は利子収入を減らすことにつながります。また、「あの信用金庫に融資を断られた」と言った噂が地域で立ちますと、地域での運営は難しくなり、信用金庫の信頼は揺らぎます。


信用金庫は、地域の取引先などに信用金庫の職員が足繁く通い、親切に相談に乗ったりすることでその地域でのメーンバンクとなり、地域での信頼を勝ち得ています。信用金庫職員は、中小零細企業と取引する時には公認会計士などの役割も求められます。中小零細企業にとっての長期プランの作成をサポートするなど、信用金庫の重要性は、現在、特に増していると思われます。


また、信用金庫の職員は、地域社会のニーズに合わせて、中小企業診断士やフィナンシャルプランナーなどの資格を取得し、スキルアップを目指さなければなりません。地域社会において、住民、企業、自治体、学校など様々なものが支え合って存在しています。その中で信用金庫は、お金を通して地域社会のいろいろな情報に接します。そして、信用金庫は、その情報を地域社会の発展のために役立てることができます。一方で情報管理は厳重に取り扱わらなければなりません。


地域の中小企業や住民が信用金庫と取引を行うことで、企業と企業、住民と企業など、情報のやり取りや情報の発信・活用を行うことで、地域社会と信用金庫は扶助し合うことになり、また、発展につながります。このことが、信用金庫の存在意義と言えるのではないでしょうか。